2010年8月31日火曜日

電気の伝わる速さと波長

発電所から需要家に伝わる電気の速さは、光の伝わる速度とほぼ同じで、一瞬で届く。これを知ったときには驚きました。一瞬で届くだけでなく、消費される分だけ同時に発電しているという事実にも驚きました。

電気の伝わる速さがいかに速いかは、その波長を考えるとイメージできます。

50Hzの場合、6,000km。60Hzの場合、5,000km。直流送電の場合は???



通信ケーブル内での電気の伝わる速度は、光速の60%~70%程度だそうです。誘電率によって決まってくるそうですが、そういうものだと理解しておきます。

1Mbpsの通信速度の波長は、(光速の60%として)180m。

19200bpsなら、9,375m。

頭が整理されていないので、今日はここでおしまいとします。

2010年8月28日土曜日

時定数 Time Constant (TC)

じていすう【時定数】 広辞苑(第8版)にも載っています。
過渡現象において、それが続く長さの目安となる定数。ときていすう。
過渡現象が続く長さの目安、逆に言えば、定常状態に至るまでの時間の目安ということになり、定常の約63%になるまでの時間(秒)で表します。

電気回路の場合、この値が、L/R と一致するということに驚きを覚えました。



という式で推移する現象にあてはまります。

時間とともに定常の何%に達するかは、次のようになります。


  • 時定数の1倍で      63.21%
  • 時定数の2倍で      86.47%
  • 時定数の3倍で      95.02%
  • 時定数の4倍で      98.17%
  • 時定数の5倍で      99.33%

正規分布において、標準偏差の何倍の範囲内に値が含まれる確率と似ているように思いましたが、異なります。

  • 標準偏差の1倍で    68.26%
  • 標準偏差の2倍で    95.44%
  • 標準偏差の3倍で    99.74%

2010年8月24日火曜日

低圧 高圧 特別高圧

低圧、高圧、特別高圧。電気設備技術基準による電圧の種別。

私にとっては何ボルトが境目でもあまり関係ないのですが、覚えることにします。

交流 低圧 ≦ 600V < 高圧 ≦ 7000V < 特別高圧
直流 低圧 ≦ 750V < 高圧 ≦ 7000V < 特別高圧

2010年8月22日日曜日

電線のたるみ

仕事の上では、「電線のたるみ」が関係することはまずないでしょう。でも、興味があります。

雪国で育った私は、電線にまとわりついた雪が落ち、ぴんと跳ね上がる電線の姿を目にしていました。スリートジャンプという名前があることは、電気の勉強を始めてから知りました。雪玉を投げて、わざと電線の雪を落としたりもしました。雪の重みで電線が切れたという話も聞いたことがありました。スリートジャンプやギャロッピングを目にしていたことになります。

電線のたるみは、電線を敷設し管理する側としては、重要なことだと思います。どうやって決めるのでしょうか。

電線が描くカテナリー曲線自体難しく、奥が深そうですが、ここでは、たるみの計算式、温度による長さ変化の計算式だけを押さえておくことにします。あくまで近似式でしょう。

D:たるみ (単位:m)
W:電線1mあたりの荷重 (単位:N/m)
S:径間 (単位:m)
T:水平張力 (単位:N)

たるんだ電線の長さは、

L:電線の長さ (単位:m)
S:径間 (単位:m)
D:たるみ (単位:m)


温度上昇による電線の長さは、

L1:温度上昇前の電線の長さ (単位:m)
L2:温度上昇後の電線の長さ (単位:m)
a:電線の膨張係数 (単位:なし)
t:温度上昇 (単位:℃)


温度に比例するものなのかなあ。

2010年8月16日月曜日

アナログテスタとデジタルテスタの動作原理(その2)

アナログデスタとデジタルテスタの動作原理の違いについて、参考文献が見つかりました。

文献では「原器」と表現しています。

アナログテスタ:稼動コイル形電流形
デジタルテスタ:電子回路で構成された電圧計


参考文献

熊谷 文宏著,「絵とき 電気電子測定」,オーム社,1991年,p.57

玉原発電所のポンプ水車


玉原発電所の見学ツアーに参加しました。ポンプ水車の写真です。写っている人は、説明の方です。直径が大相撲の土俵とほぼ同じということを大相撲の野球賭博問題と引き合いにして熱く語ってくださいました。

ここには発電機が4基あります。1基稼動していましたが、ちょうど運転を停止するタイミングでした。発電機の音が徐々に小さくなり、運転を停止するととても静かになりました。運転中はものすごい音なんだと思います。

2010年8月13日金曜日

加茂変電所

送電線を追っかけていたら、変電所にたどり着きました。

左の鉄塔は田んぼの中に立っています。右の鉄塔は変電所内。
門のプレート 左「加茂変電所」 右「東北電力株式会社」
向こう側は民家が迫っています。

烏帽子型鉄塔

烏帽子型鉄塔を見つけました。雪国ですので珍しくはないのでしょうが、今までは気に留めていませんでした。
正面の鉄塔の奥に2基見えています。
鉄塔は水田の中にあり、真下は水浸し。
上の写真と反対方向です。

中越B線
65
東北電力

ニコラ テスラとトーマス エジソン

日本全国、電気があることが当たり前のようになっていますが、僕は、それ自体すごいことだと思います。発電所から電線がつながっていなければ届かないのですよ。停電が起こると電力会社にすぐ文句いったりしますが、それだけ電気があるのが当たり前になっている証拠でしょう。

電力システム、電力事業を作ったエジソン。直流にこだわり、事業としては失敗しましたが、僕はすごい人だと思っています。

現在では主流を占めている交流発電機、交流モータを発明したテスラ。交流なんていう難しいものをなんで発明したんだ、という思いもありますが、今では空気のように当たり前の存在になっているのですから、驚くべきことです。

エジソンがテスラの主張を理解し、交流の電力事業に転換していたらどうなっただろうか?

でも、今でこそ交流が当たり前だが、50年後には直流が当たり前になっているかも知れないとも思う。


テスラの生涯を調べていたら、生涯独身で晩年は鳩が友達だったとのこと。

インターネットで見つけたテスラの言葉を引用します。
http://www.teslauniverse.com/nikola-tesla-quotes-start_48
私は、何年もの間たくさんの鳩にえさをやってきました。しかし、一羽だけ特別でした。羽の先端だけが淡い灰色をした真っ白な美しい鳩。それはメスでした。来てほしいと念じさえすれば、その鳩は私のところにやってきました。
私は、男性が女性を愛するように、その鳩を愛しました。そしてその鳩も私を愛しました。 その鳩がいる間、私の生活には目的がありました。

2010年8月12日木曜日

アナログテスタとデジタルテスタの動作原理

アナログテスタとデジタルテスタの動作原理について考えてみました。動作原理は同じです、と書いてあるWEBページもありましたが、僕は、違うと考えています。

直流の電流、電力の測定を考えます。

アナログテスタは、可動コイルを用い、コイルに流れる電流と永久磁石磁界との相互作用による物理的な力で指針を動かしています。

ですから、基本は電流を測っていることになります。

それに対し、デジタルテスタは、電圧を入力とし、それをAD変換により数値化するものです。

電流、電圧、どちらの値でも測定できれば、抵抗が既知であれば、対応する電圧、電流が計算で求められることになります。


参考文献

横河電機株式会社 計測豆知識・技術レポート 測定器の正しい使い方入門 ディジタル・マルチメータの使い方
http://www.yokogawa.co.jp/tm/TI/keimame/digital/dmm.htm

2010年8月10日火曜日

鉄塔の真下から

鉄柵がなかったので、鉄塔の真下に入ることができました。

融雪用電力 消雪パイプにも電力が必要なんだ。

散歩していて上のような電柱を見つけました。

左の装置には、低水位の表示灯があるから、水が関係していることが分かります。

右の装置には、「第2融雪電力用タイムスイッチ」と書いてありました。
(表示を確かめに行ったら、「カチッ」と大きな音がしてびっくり。17時ちょうどでしたので、スイッチがオンした音と思われます。)

消雪パイプ用の電力だったのですね。地下水を使っているのは知っていましたが、蛇口をひねれば勝手に出てくるものと思っていました。ポンプで水を引き上げる必要があるということを知り、雪国って大変だなあ、と改めて感じた次第です。

今は、暑い盛り。このメータが動いているのを見るのは、4,5ヶ月後になりそうです。

不等率 Diversity factor

ひとつの系統内の各部の最大電力需要の和の、系統全体の最大需要に対する割合。

使用時間帯の異なる需要家をうまく組み合わせれば、不等率が大きくなることになります。

負荷率 Load factor

ある期間(日、週、月、年など)の最大電力に対する使用電力の平均値の比率。

負荷平準化のための指標といえます。負荷の特性を表す指数として、電力以外にも使えそるかもしれません。

2010年8月9日月曜日

需要率 Demand factor

(a) すべての負荷が同時に使われた場合に消費される電力

に対する

(b) 実際に消費される電力の最大値

の割合

需要率 = (b) / (a) x 100 %


私の家の場合、需要率はどれくらいだろうか?契約電力は、40A。

まず、エアコンの消費電力を調べてみました。

取扱説明書の仕様の記載より抜粋。
電源:単相200V
【冷房】
消費電力(W):1440 (65~2250)/運転電流(A):7.74/エネルギー消費効率:3.47
【暖房】
標準消費電力(W):1440(70~3385)/運転電流(A):7.27(最大17.7)/エネルギー消費効率:4.65
●仕様表はJIS C9612にもとづいています。●エネルギー消費効率の数値は冷房運転または暖房運転のときの消費電力当たりの冷房能力または暖房能力ををあらわしたものです。

暖房の場合は、最大3385Wも消費されるのか。暖房の場合には、消費電力の前に「標準」という言葉がついているのが気になります。JIS C9612を見ればわかるのだろうか。

これ以上の計算が面倒なのでやめます。需要率は、設計段階で契約電力を求める際に使うものなのでしょうか。


2010年8月8日日曜日

発電所の数

日本の発電所の数を調べてみました。

水力発電所が1,700以上もあります。東京にも160あります。

最大出力でみると、火力が60%、水力と原子力がそれぞれ20%といったところ。

発電電力量でみると、水力発電の割合は、8%になります。

資料 電気事業連合会統計委員会 (社)日本電気協会「電気事業便覧」
「原子力・エネルギー」図面集2010 1-19

2010年8月7日土曜日

○○発電所

JIS Z9212-1983 の用語を見ていたら、「なるほど」と思う意味が書いてありました。

水力発電所
河川の水の位置エネルギーを電気エネルギーに変換する発電所。

火力発電所
石炭、石油、天然ガス、高炉ガスなどのもつ熱エネルギーを電気エネルギーに変換する発電所。

原子力発電所
核燃料の核分裂によって発生した熱エネルギーを電気エネルギーに変換する発電所。

発電所そのものの意味は書かれていないが、僕は次のように理解しています。

発電:電気とは別のエネルギーを電気エネルギーに変換すること
発電所:発電を行う施設


火力発電の用語でも、「~発電所」というものが出てくる。こちらは、発電の方式を示しています。

汽力発電所
蒸気タービンで発電する発電所。(「タービン」の説明はありません。)

ガスタービン発電所
ガスタービンで発電する発電所。(ほとんど不要な意味説明と思います。)

内燃力発電所
内燃機関で発電する発電所。


タービンについて手元のの電子辞書に入っている「ブリタニカ」で調べてみました。

タービン (僕の要約)
流体のもっているエネルギーを機械的動力に変換する回転式の原動機の総称。空気タービン、水力タービン、蒸気タービン、ガスタービンなどがある。蒸気タービンは火力発電所で、水力タービンは水力発電所で発電用として用いられる。


「回転」というのが鍵のようです。

水力発電でも結局は、タービンで発電しているということですね。

手元の書籍に気になる記述がありました。
ディーゼル発電やガスタービン発電を合わせて、「内燃力発電」といいます。
ガスタービンも内燃力ということか。ガスタービン発電所は、内燃力発電所でもあることになります。JIS用語ではそうなるが、内燃力発電所という用語を使わずに、次の3つを並べた方が分かりやすいと思います。
  • 汽力発電所
  • ガスタービン発電所
  • ディーゼル発電所

2010年8月4日水曜日

東京電力 大仁線 鉄塔

毎日のように眺めている鉄塔を撮影しました。田んぼの中にそびえ立っています。

近づいてみました。

箱根西麓に向かって直線的につながっています。

2010年8月2日月曜日

多磨霊園の送電鉄塔を見てきました。


多磨霊園にある鉄塔を見てきました。久我山線(奥左)と国分寺線(奥右)が合流している鉄塔です。

久我山線の鉄塔は、多磨霊園内にひとつあります。




国分寺線の鉄塔は、多磨霊園の近く、住宅地の中にあります。もともと鉄塔の方が先にあったと思われますが。